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「アンタッチャブル」

2017年1月もあと数日で終了。
ひさびさの更新です。

今年最初に紹介する作品は、

「ヒッチコックの再来」とも呼ばれたことがあるらしい、
サスペンス映画の巨匠、ブライアン・デ・パルマ監督作品の
「アンタッチャブル」(1987)です。
某お笑いコンビではありませんのであしからず。




1920年代から30年代にかけて、実際にアメリカ・シカゴで暗躍した
ギャングのボス=アル・カポネと、カポネ一味を捕らえるために
活躍した特別捜査チーム”アンタッチャブル”の戦いを脚色・映画化したものです。

デ・パルマ演出ということもありショッキングなシーンもいくつかありますが、
彼の映画作品としては比較的見やすく分かりやすく、かつ勧善懲悪の娯楽作品として
とても楽しめる映画であると思います。


<あらすじ>

禁酒法時代のアメリカ・シカゴ。
密造酒の違法取引などをはじめ、様々な犯罪を行ない街に強い影響力を
持つアル・カポネ一味を捕らえるべく、財務省から特別捜査官として
エリオット・ネスが派遣される。ネスはさっそく密造酒摘発で手柄を
立てようとするも、失敗し意気消沈する。そんな彼が出会ったのは
初老の警官マローン。ネスはマローンにカポネ逮捕の協力を頼み、
警察学校の新米ストーンと、財務省から応援に来たウォレスを従え、
カポネ逮捕のために再び立ち上がるのだった…。


ピアノの低音、タカタカと鳴るドラム、そしてハーモニカ。
エンニオ・モリコーネによる迫力あるメインテーマをバックとした
オープニングが開けると、高級ホテルの一室で記者と手下に囲まれながら
髭を剃られるアル・カポネの姿が天井・ま俯瞰から捉えられ、そこに
時代背景を語るテロップがスッと出て来る。


このホテル一室でのファーストシーンと、
直後に起きる少女の爆死という強烈なシーンによって、
ロバート・デ・ニーロ扮するアル・カポネがどのような存在であるか、
つまり倒すべき悪ということがすぐさま観客に明示されます。
しかし、本当に…本人には悪いのですがデ・ニーロは
ギャングの悪玉がよく似合う役者さんですよね。。。



そこから場面転換し、登場するのが財務省の捜査官エリオット・ネス。
演じたケビン・コスナーはまだ当時無名に近い若手役者でしたが、本作のヒットを機に
大スターとなり、「ロビンフッド」「JFK」「ボディガード」へと出演します。


野心もある若き捜査官ネスはカナダから密造酒が運び込まれた情報を得て、
さっそく摘発に乗り出しますが、倉庫の中にあったのはなんと「傘」。
とんだ失態となり、新聞記者にも残念な写真を撮られ、早くも意気消沈。
そんな彼の前に現れるのが、ショーン・コネリー扮する初老の警官マローンです。
「家に帰るのも警官の仕事」と諭され、ネスは家に帰ることに。


初っ端の大失敗で意気消沈したネス。彼を奮起させるのは映画冒頭で爆死した少女の母親。
母親の「諦めないで」という励ましを受け、決意を新たにしたネスは
マローンの自宅を訪ね、彼に協力を仰ぎます。このストーリーの運びもまたいい。
ホテルでのカポネ一味の豪華な暮らしぶりとの対比、母親の悲痛な声によって
両者(ネスvsカポネ)の関係性も強まっていきます。マローンがネスに協力を
約束する際の教会のセリフもまた良い。そうしてマローンはネスのいわば
”先生役”として、カポネ逮捕に奔走するネスを導くことになります。



このネスとマローンの配役の組み合わせがまた面白い。


というのも、ご存知の通りショーン・コネリーは初代007=ジェームズ・ボンドであり、
そのほかにも様々な映画でヒーローを演じたことのある、ヒーロー中のヒーローとも言えます。


そんなヒーロー中のヒーローだった男が若き捜査官、
ヒーローたるネス(=ケビン・コスナー)を導く役所というのが、
演じる役柄を通り越し、役者自身の意味性としても面白く感じるのです。

さて、ネスとマローンの部下となるのが、
警察学校から抜擢されたストーン(演:アンディ・ガルシア)と
財務省の経理係ウォレス(演:チャールズ・マーティン・スミス)。


この二人のキャラ立ちも良い。

血気ある射撃の名人であるストーンに、おトボけキャラ的なウォレス。
堅物ネスと先生役マローンら様々な性格の人物がそろってチームとなり、
彼らは、やがて”アンタッチャブル”と呼ばれるようになります。

郵便局摘発からはじまり、映画の中盤を彩るカナダ国境での銃撃戦は
モリコーネの音楽もあってワクワクします。



そんなアンタッチャブルの活躍が描かれる一方で、
彼らをなんとかしようとするカポネ一味の描写も印象的です。
失敗した部下をバットで撲殺するところや、自宅前でのネス脅迫、
カナダで取引を邪魔されたときのカポネの怒りのシーンなど、
善と悪との戦いであるというのがはっきりと分かる描き方になっていますね。
やがてカポネ一味の魔の手は、アンタッチャブルのメンバーへと届くことに。

エレベーターの惨劇や、オペラ「道化師」の曲を絡めたあの場面は
カメラワーク・編集もあってとてもサスペンスチックかつ悲劇的シーンです。
このあたりの場面はさすがデ・パルマ演出と思います。


そうして後半をかざる、
「戦艦ポチョムキン」からインスパイアされたという、シカゴ駅での銃撃シーン。
もともとは階段ではなく、列車が登場するなかでの銃撃を構想していたらしいのですが、
予算の都合であのシーンになったそうです。
(ちなみに映画公開と同時期に発売されたノベライズ版は、
当初の構想に準拠した場面となっています。興味ある人はぜひ図書館で!)




紆余曲折を経て、ついにネスたちは
カポネを裁判に立たせることに・・・しかも脱税で!

史実もそうなのですが、禁酒法の網の目を潜って巨額の富を築いたカポネを
禁酒法違反で裁くことはできなかったのです(=証拠を握れなかったため)。
その代わりの手段として出たのが「脱税」による起訴。

しかしカポネは裁判の場でも余裕の表情。。。

なぜなら陪審員はすべてカポネ一味に買収されているから。
そんな中で何故か発生するネスと殺し屋ニッティの場外での撃ち合い。
まあ…この場面があるからこそスカっとするわけですが。。。

そんなニッティから陪審員買収の証拠を手に入れたネス。
裁判官を脅し、陪審員を交代させることでついにカポネに勝利を得ます。




そこからのラストシーンがまたシンミリとするんですねえ…。




ギャング映画というのは日本の時代劇のように、アメリカでは定番ジャンル。
アメリカ国民にとってある種、食傷気味ともいえるこのジャンルに
(その当時において)新たなるスタンダードを築いた作品じゃないか、とも思える。

そんな作品であります。


ちなみに史実のアンタッチャブルはドンパチやったりは
なかったそうな、買収された人間も居たそうですが、ま…映画は映画。


てことで。

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テレビの仕事で忙しくて更新不定期ですが、のんびりと映画について語っていけたらと思います。

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